日月星辰ブログ

Vive hodie.

日曜は

家の2つ先の駅まで歩いて行きました。

何しろまだまだ寒いのです。歩いて2時間ほどの距離を黙々と歩いていても、身体があたたまるというほどでもなく、手足はしんしんと悴んで来、身体はぎくしゃくとこわばってきます。それでも、この季節にどうしてでも歩かなければならないのは、なぜか。防災のためです。

私の住まいはドンピシャ、東京を流れる荒川の土手から目と鼻の先、多分直線距離では1.5キロも離れていないところにあり、もし東京湾を凌ぐような津波があればひとたまりもありません。荒川をさかのぼってしんしんと浸透してくるよだが見えるようです。車もなし、自転車もどうやら随分前に盗難にあったのかあとかたもない私ができることは、徒歩でどしどし逃げることぐらいです。

近年の津波の解析ですと、かの東日本大震災で被災地を襲った津波は、揺れの発生から随分してからじわじわと水かさを増してきたという。ところによっては1時間ほども猶予があり、実際内陸の人たちは家を離れなかった人も多いといいます。ところが津波は襲ってきたら飲み込むのは早く、みるみるうちに街は海の中に沈んだ、らしい。となれば、その1時間でどこまで高台を目指すか、というところなのです。

東京の防災マップを調べたところ、私の住んでいる地域はすっぽりと水の中でした。ようやく鼻先ぐらいは出るかなというのが、私が今回目指した地域ぐらい。本当はもっと高台に逃げるべきなのですが、関東平野の恐ろしいところは、行けどもゆけども高台らしきものはなし、とくにこの界隈は埋立地でもあるらしく、正直生きていける自信がありません。日頃から足腰を鍛えておく必要がある。

今回歩いてみて絶望したのは、特に駅前の土地がひどく立て込んでいて、大きな通りを使って大回りをしないと、高台どころか、川から離れるのもままならない、ということがわかったことです。なんだよこのでかいマンション。「関係者以外立ち入り禁止」じゃねーよ。なにこの、明らかに震度5ぐらいで潰れそうなボロ屋。大丈夫かよここの人…。というのが、結構ある。仕方なく大通りをとぼとぼ歩いてみても、向かう先に大きな電車の橋が通っている。

暗澹たる気分になりながら、この日はまあ、ふつうの日だったので、それに感謝して目的地まで歩きました。どうも東京湾を襲う津波が来たらその場で消息が危ぶまれるな、という絶望的な未来ばかりがわかったばかり、寒いだけでちっともためにはならなかった。推奨はできかねます。