日月星辰ブログ

Vive hodie.

みらくる

この世に長く生きてると、若い頃には想像もしなかったようなミラクルというのにもまま遭遇するようになる。

やつがれ よりも長く生きている諸先輩方、鼻で笑ってはいけない。後輩はいまようやっと、この世の摂理について学んでいるのである。やつがれよりも若輩のものについては何をか言わんやである。お前が何を知っていると言うのだ。さんじゅうXねん、生きてからものを言え。

と、大人げない戯れ言は置くとして、今日はタクシーで家に帰りました。

普段で言えば、どうせよっぱらいの、女の一人旅、だいたい道をごまかされるのか、そもそも運転手も道を知らぬのか、わかりませんが、だいたい2000円ぐらい取られていたのです、徒歩30分の道のりを

今日の若い運転手さんは、乗ったなり「多分歩けば2、30分、ドコドコ陸橋からは目と鼻の先、目印は何それという公園云々」という胡乱な説明で目を白黒させていたが、プロと言うのはこういう子を言うんだね、と言う感じで、「さあ……とりあえずマルマル交差点付近だと思われますので」とものの5分、1200円程度で魔法のようにお家につれて帰ってくれた。

「お! ここです! 嘘のようです、いやさ魔法のようです」とひとしきり喜んでいたら、「そうですか、えへへ」という。所定の料金を払って、鍵を開け、家に帰っても何やら本当のこととも思われない、狐につままれたような心地がする。

何にせよ、家に帰れたからイイか、と今ブログを更新しているのですが、このお兄さんのような、善良な狐ばかりであれば、深夜の東京のタクシーもそれほど怖いものではあるまい。

彼に幸あれ、とっておきの秘蔵のマンガでも差し出したいものだ、と思った出来事でであったこと。