日月星辰ブログ

Vive hodie.

ワクチン備忘録

 多少の伝手で、同世代の周囲より早めに新型コロナワクチンの接種を受けた。

 熱が出るとか、痛いとか事前の情報である程度覚悟をしていたのだが、結果的には比較的拍子抜けをしている。今のところは。

 

 現時点で四時間程度が経過。筋肉注射は子供の頃、たしか小学校で、「筋肉注射は痛い」と触れて回る子がいて、それでなんとなく「とてもいたい」という印象を持ったまま大人になってしまった。実際に受けたことがないので妄想ばかりが膨らむ。皮下注射はツベルクリン反応(受けなきゃいけない世代だった)やインフルエンザワクチン、静脈注射は点滴やら血液検査やらでそれぞれ経験しているが、筋肉注射は未経験である。ニュース映像などで針をじょっこり腕に突き立てるシーンがまた痛そう。

 その上、接種前に目を通しておくこと、と言われて見たページに、「ごくたまに痛さで気を失う人がいる」とか書いてある。まあ、そうなったらそうなったでなんとかなるだろうぐらいの気持ちで臨みはしたが、失神までは行かずに大いに痛いというだけのほうがなんとなくいやだ。失神ともなれば客観的事実が厳然と現れるが、痛いか痛くないかは個人的な感覚に留まる。一人で痛いなあと思うだけではなんとなく損である。

 接種会場は都内某所、割とスムーズな流れ作業と「私語厳禁」のお達しから、人が割といるのにしんと静まり返っている。おのずとなにかの儀式みたいになる。黙々とながれていく人。ひそひそ話しているのは医師と看護師のみ。シャーロック・ホームズに出てくる沈黙クラブだ。受付がいくつかあって、都度都度本人確認を取られ、チェックを受けるところはちょっと、投票にも似ている。どうせなら三人ほどの胸にリボンをつけた「接種管理委員会」が見張ってりゃいいのに。

 アナフィラキシーの危険が伴う数分間の間は、会場にとどまる。そこもまた、誰一人話さず、等間隔に置かれた椅子に座って待機ということになる。やっぱり儀式めいている。

 疫病退散の祭事なのかもしれない。

 ともかくもそのイニシエーションを経て、今はちょっと腕が重い。ぶっ刺された瞬間は思ったより痛くない。数時間を経過したあとにじわじわきている。「針を打ったのと反対側の腕が痛くなった」という証言もあるらしいが、それは気の所為というやつだろう。普通に打った方がどんよりと重く、若干肩が上がりづらい。上腕を鍛える筋トレは控えた方がいいぐらいか。あと、大事な重い物を持つのもやめておいたほうがいい。落としそうだ。

 実は数日後に献血が控えているのだが、そっちのほうは問題なく行って良さそうなことが日本赤十字のWEBサイトに書いてあった。

新型コロナウイルスRNAワクチン(mRNAワクチンを含む)を接種された方は、1回目、2回目いずれの場合も、接種後48時間を経過していれば献血にご協力いただくことが可能です。なお、現在承認されているRNAワクチンは、ファイザー社と武田/モデルナ社となります。 また、その他の種類のワクチンを接種された方は、現時点では献血をご遠慮いただいています。

www.jrc.or.jp

 とりあえず今日は早めに寝ることにしよう。

 「ヤングジャンプ」本誌は読むけどね。

 

追記・2021/06/24 9:30

 四時間後に生じた痛みが翌朝まで続いている。今の所16時間ほどが経っている。まだ痛い。

 痛みの種類は疼痛、と言ったところ。筋肉の中程がじんわり痛い。腕をあげづらく感じるなど、事前に説明を受けている範囲の痛み。特異性はない。

 メメクラゲに噛まれた左腕ってこんな感じなのかな。

 

追記・2021/06/27

 ほぼ痛みは解消。朝はすこしだけ打たれた左腕に僅かな痛みが残っていた。朝イチで献血だったのだが、問診のドクターに「採血結果を見てみましょう」と言われた。曰く痛いうちは炎症が残っているということで、炎症があれば白血球数でひっかかるはずだ、と。——結果だけいうと献血何も問題ありませんでした。元気に血漿を抜かれて帰ってきた。今日はお肉いっぱい食べる。