日月星辰ブログ

Vive hodie.

ゴールデンカムイ 本誌感想 #282

副題は「一刻」。「ほぼ同時に暗号が解けるなどという想定はしていなかった」と土方さんは言ってたけど、トリガーがキーワード一つという仕組みにしてあるところからすると、ウイルクのことだから見越してたんじゃないか、と疑いたくなる。先週は鶴見マジックを幻視したが、今号はウイルクマジックを期待してしまうところ。

 最も土方歳三でさえも「いささか想定外だった」ということだから、ウイルクにだって読み違えはあるよきっと。うん。

 

 先週のフラグっぽい発言はまさにフラグだったみたいで俄然白石が心配になったが、今回は狂犬・杉元さんがすぐ近くにいるからね…そういえば 扉も「狂犬」をテーマにしている。若干いつもよりデフォルメを聞かせた大人二人の顔と、比較的それよりはいつも通りのアシリパさんの顔。白石のいい意味での三下っぽさ、嫌いじゃない。

 うさちゃんポーズ再び。しかも角度違い。これは先週のヒキと同じセリフで、単行本ではカットされるかもしれないから貴重なシーンな気がする。残されたら密かに快哉をさけぼう。

 土方さんは自信満々に「戦い方を知っている」とおっしゃっていますが…ここで函館市公式WEBサイトから「五稜郭の歴史」をみてみると、気になることが書いてある。

 

www.city.hakodate.hokkaido.jp

脱走軍の最大の砦であった弁天岬台場がほとんど壊滅状態となり,その救援に向かった新撰組副長の土方歳三(ひじかたとしぞう)が一本木関門(いっぽんぎかんもん)を入り,異国橋(いこくばし。現在の十字街電停付近)あたりで銃弾に撃たれて戦死することになりました。

土方歳三最期の地、は函館駅のすぐ近く。

 ……五稜郭、入っとらんじゃん。十字街で打たれてよろよろと終焉の地まで歩いたとしても、いずれにせよ五稜郭内には入れていない。多分、土方ガチ勢はみんな知っているのだろうから、それを踏まえて言わせているんだと思うけど。

 きんかむ時空での土方さんはあの中で戦ったんだろう。戦ったことにしよう。あんな1ページ抜きのかっこいい顔でほら吹かれてもやだ。

 

 白石が珍しくあわあわあたふたしている。金が絡んだらきがちがう、という性質なのかもしれない。あんた…博打向いてないよ。背中がすすけてるどころか、泥まみれじゃないか。

 ポーカーフェイスとは無縁の男・白石由竹。金が絡むと血相が変わっちゃうから…

 

 でも、みんなの「仮定」にいちいち勤勉に動くのはいっそ頼もしかった。井戸にすっぱだかで飛び込める思い切りがあるのはあんただけよ。

 

 私だったらねえ、やっぱりまずベタにど真ん中の五稜郭跡から探しますね…。兵糧庫には多少なにか残っているのか、残っているならそこはある程度人員を割いて抑えたい。杉元は戦いのセンスがあるセンスがあると折に触れて言われるが、城に先に入場したなら、その利を当然生かすんでしょうね… 籠城戦は攻め方の方が断然不利、って蒼天航路公孫瓚が言ってた。

 

 土方さんが一度目の戦いでどのようにして異国橋から五稜郭までたどり着いたのか、そもそも、そのあと惨敗する戦のことは知ってるのか? もちろん今回の「戦」は攻め方の鶴見さんたちも流石に多少小規模とはいえ、鯉登少将の艦隊を動かせる男ですよ鶴見は。アラモの砦みたいにならないといいけどね……