日月星辰ブログ

Vive hodie.

グロッキー

日曜日にしっかり寝たはずで、そのおかげか五時半ごろにピシッと目が覚めた。先週いっぱい頑張っていたテープ起こしがようやく終わり、これどうやってまとめるんだ!? という文章の山が投げ出されている。インタビューまとめるときに一番腰が重くなるやつ。どうも集中力が削がれてしまう。話自体は面白いんだけどなー。うまい着地が見つからない。こういうのって結構、後数日は悩まなきゃいけないんじゃないか? と思いつつ、無理やりにでもアウトラインを作って「ふるわねーな」となる。

 表現者には自尊心がたいそう大切で、例え社会的には壊滅的だという作家でも大概、作品や才能に対しては絶大な自信を持っていることが多い気がする。太宰治だって俺はダメな人間だとか言いながら、作家としての自尊心はすごかったわけだから。作品のためなら嫌な先輩に頭も下げる。自分のためというよりどうも作品のためのような気がしてならない。そういうところが今でも人気の秘密なんじゃないかと思う。石川啄木も、「わかんねーやつがくず」ぐらいなことは言っている。気がする。遊郭でえぐい遊びをしていても作品については自尊心がめちゃ高い。そういう文豪だからこそ、信頼がある。書くものはくそでして、という人の文章なんて誰も読みたくないし。

 そういうオタクが自尊心を傷つけられるところを見るのは心が非常に痛む。この日にバズっていたアノニマスダイアリーの「三十二歳オタクの反省」みたいな匿名長文がえぐかった。身につまされるというのではない、胃液がこみ上げてくるような気持ちの悪さを感じた。オタクから自尊心を取ったら何も残らない。本当は。自己肯定感は低くても、自尊心は高くあれ、オタク。表現者なんだから。頼むよ。