日月星辰ブログ

Vive hodie.

ザッハトルテパーティー

ホテルザッハ、というオーストリアの高級ホテルが、ザッハトルテを売っている。このホテルのザッハトルテだけが正統派だそうだ。いわゆる「本家」と言うやつだと思う。

 

shop.sacher.com

 

huffingtonpost.jp

 

ホテルの公式サイトによると、ザッハトルテ1832年オーストリア帝国宰相・メッテルニヒがゲストを迎えるために特別なデザートを依頼したことがきっかけで生まれた。シェフが病気だったため、なんと当時16歳だった見習いシェフのフランツ・ザッハーが完成させたという。

現在も当時のオリジナルレシピで作られており、「無糖のホイップクリームをたっぷりとかけて食べるのがおすすめ」としている。

オーストリア政府観光局の公式Twitterは、「世界中にザッハートルテは数あれど、“オリジナル”を名乗れるのは唯一ザッハーだけ」とコメント。オンラインショップを紹介したこのツイートは、9000リツイート以上されている。 

  5月16日のこの記事に乗っかって注文したものだが、一ヶ月余りがすぎた後、DHL便ではるばるユーラシア大陸を超えてきた。

 メッテルニヒゆかりのチョコケーキ、16歳の(たべざかりの)シェフが考えたせいか、めっちゃくちゃ食い出がある。

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 スポンジは現代風のふわっふわではなく、どっしりとした食感、硬めで重い。これにさらに無糖のホイップクリーム…だと…。

 チョコは若干、ざらざらした感じ。脂肪分よりもカカオや砂糖の方を多めにしたブレンドとみた。それに、フルーティーななんらかのジャムっぽいもの。スポンジとチョコの間になんか入ってる。多分。ラズベリージャム? うーん。

 滑らかに整形されたチョコレートは、輸送用のセロハンに包まれていた。なんかチーズっぽい外見だが、どっしりとしたチョコケーキである。室温で置いておくとみるみる溶けてくる。

 確かに、小難しい政治の話をしなければならないメッテルニヒであれば、これぐらいのパンチの効いた甘味があった方が交渉ごともうまくいくかもしれない。

 それに何より、チョコと甘味がもたらすなんとも言えない幸福感…まるで魔法のようだった。

甘みが全身に染み渡る。全細胞にオーストリアのシェフが作ったデザート由来の糖分が蓄えられた感。一気に元気になる。よく、スイーツは元気の源!とかいうコピーがあるが、今初めてその感じがわかった。

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 一夏中「何かあったらザッハトルテがある」という安心感。同居人と16等分の1を一つずつ食べて、残りは全部ラップして冷凍庫にしまった。