日月星辰ブログ

Vive hodie.

ネタ

★★この話はすごくフィクションです。もしほんとにこんな話があったら四方八方から叩かれるよ。いろんな人が・ついでにわたしも★★

たしかに、と彼は口火を切る。
気まずい沈黙は一時なりを潜め、コンベンションブースの喧噪が不意に耳に戻ってくる。
そうだ。たしかに私はこの男に怒りを覚え、普段ならば考えられない、ずいぶん乱暴な言葉すら吐いたのだった。
「コストの面は馬鹿にはなりません。でも貴方がたは物理的なリスクをはらう必要は全くないのです」
「どういうことでしょう」
 すると男の唇のはじが少しつり上がった。柔和な笑みのようにも見えるが、どこか嘲笑するようなニュアンスもあった。
「有料配信モデルを構築するのだって、馬鹿にはならなでしょう? サーバも、素材をそろえるのも、…エンコードだって馬鹿になりませんね」
「…」
「その点、我が社はすべて自社ラインです。エンコードのラインも無数に持っています」
 男は「無数に」というところをやけに強調して発声した。
「契約をしていただけたら、一定量のライセンス料をお支払いいたしますよ。かんたんでしょ? 我々の利益から、作品の閲覧回数にあわせて、お支払いする。わかりやすいシステムですよね?」
「し、しかし…」
「もちろん、動画のコンテンツ数は莫大ですし、我々だってサーバー維持費などをまかなっている中で、配分出来るのは微々たるものでしょう。でもね」
「…でも?」
「放っておいても、勝手に動画はアップされてしまうのです。…そりゃあ私どもだって、『誠意ある態度で』削除に望みますよ。しかし」
「…通告しないと、対応はしない、ですね」
「そのとおり」
 にい、と酷薄な笑みが男の唇に刻まれる。
「さあ、どちらを選びますか? …僅かながらにも権利料を受け取られるか、それとも」
 このまま泣き寝入りをつづけるか。
「うっ…なんという」
 
 そうそう、私はこういうものです、と言って男が差し出した名刺には、こう書いてあった。
「ニコにコ動画 ライセンサー対策担当」


 てへ★ごめんなさいにわんごさま(てへじゃない)

追記:上に書いたようなこと、なんか近い将来、平和的に実現しそうですね。JASRACと話し出したってことは、さ。一番難しそうなところに先に。