日月星辰ブログ

Vive hodie.

邪魅の雫

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

 読了。前半の地道な推理小説は京極作品だと思って読むと退屈かも知れないです。普通の推理小説だとおもえば。あとややこやしすぎて論理パズルっぽいところも多々ありました。今回は青木さんとか、関口君とか、活躍されていてうれしかったです。今回初登場…だと思う郷島さんは京極作品には珍しい総攻めキャラだと思いました。こわー。青木さんと対峙するあたりでは訳もなくはらはらしました。とんだ濡れ衣勘違いです。ごめん郷島さん。蛇に形容されるキャラクターはすべからく隠微です。
 えのさんみもふたもない。
 大鷹さんがばかばか言われてるのには普通に同情しました。京極堂らしくないような感じも受けますが、そうか、あの文脈ならアリかな。「イワンの馬鹿」みたいな文脈ならば。
 バラック生活者という表現は昭和的でないなあ。言葉狩りの所為かなー。昭和を昭和らしく書くことすら出来ないのなら悲しいことだ。

 こんなエディションもあるそうです。地域限定版ー? 不謹慎ながら地元のおみやげ屋とかで売るといい。