これ読んだ。
脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
- 作者: 築山節
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2006/11
- メディア: 新書
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「最近脳がやばい人」の症例に、いちいち当てはまってどきどきした。会話の途中にふわっと頭が真っ白になったり、電話の最中に集中力が切れてラジオが気になり出したり、こないだ言ったこと忘れたり。
本で推奨している生活スタイルは、いわゆる「規律正しい・道徳的な」生活ですが、特段抵抗感もなく、すんなり従おうという気持ちになれたのは、視点の違いに在るんだと思った。
「社会人として恥ずかしくないように」とか、「規律正しい大人になるために」とか言われるととたんにかちんと来る。私はどうやらそのようなメンタル面からのアプローチが苦手らしいのだ。
この本では、「そうしないと脳みそが鈍る」ということを徹頭徹尾、大脳生理学的にやってくるのだ。科学的に、客観的に、冷徹に冷静に。感情や道徳や精神論にうったえられるよりも素直に聞き入れることが出来る。センセイの言うことは聞きたくないが、お医者のいうことは素直に聞くというやつだ。根性だ、とか誠実とか気合いだとか、というのが本当に苦手だ。そういう曖昧なものを自分の規範にしたくない。
そのくせ、こんな私は東洋哲学を大学で専攻していた。裸足で逃げ出しそうなものだが、いや授業は結構さぼったが、東洋哲学専攻自体は敬愛していた。帰属意識もあった。仏教ってぜっんぜん精神論じゃないんだよね。実は。肉体→精神の流れを経験則的に熟知していないと、行だの禅だのヨガだのは生まれてこないぞ。お安い精神論で仏教を説かれてしまうような人間にはなりたくないものだ。仏教ではね、対機説法という考え方があってだね。
閑話休題、そんなわけで、この本ね、「キッパリ!」とかにちょっとした違和感とか、嫌悪感とか抱く人には凄くしっくり来る内容だと思った。目指すところは同じだけど、動機が違うの。ヒロイズムも、ナルシシズムも混じらない生粋の、自律。