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DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
- 作者: 西尾維新,小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 単行本
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ああー。だいぶん合間も開いてしまいましたし、まだ頭がふらつくのはあれでしょうか、貧血でしょうか? ともあれ西尾維新です。みくしいのほうには題名間違えてアップしちゃった。後で直すよ、あとで…
とまれ西尾維新です。初西尾維新がこれ、というのはなにやら間違っているような気がしますが、良いのです。一は全体であり、全体は一であるということで。ある作家の作品を「発表順に読むべきだ」とか「この順序で読めばよい」などというのはファンだけですよ。評論家や編集者もそんなことを言うのかしら。どうなのかしら。いーじゃん、だって読者が作家の作品を読むのは3冊目からかも知れないし、30冊目からかも知れないなんてあたりまえではないですか。連載ものじゃないかぎり。
クランプ(アルファベットにする気持ちすらない)とのコラボとこれがほぼ同時に本屋に並んでいる様は壮観だった。こちらのほうは「デスノートらしいデスノート、でも西尾作品」という評価になりそうな感じ。作者が案外のびのびと書かれているような感じで、割とすんなりコラボ世界に没入できました。小畑氏の絵の世界に閉じこめられることもなく、それはもう西尾維新のデスノートでした。
語り手・探偵はきちんと原作既出の人物だし、犯人は…まあおいておいて、被害者を原作の登場人物にすることは過去の話という前提からして無理なのですが、その被害者がまた、個性が極端に省かれている上に名前が変で、ちっともキャラっぽくないのでこのバランス感覚は凄いと思った。原作を尊重しているといえよう! オリキャラ禁止! という、同人誌作家がなんとなーく遵守しているあの禁忌がここでも生きている。かといって同人誌ですかーとかそういう下品なことは申し上げなくても、このミステリならすごいよ。申し上げなくて良いよ。
最後のどんでんはなんというか、ここまでしなきゃあかんのか! という気分満載ですが、でもいいのです。これはこれで。作品世界は思いの外楽しく、デスノート内部とはまた違った構成で、良かったです。
西尾完全オリジナル作品も機会と気概があったらなんとかがんばろうと思います。