日月星辰ブログ

Vive hodie.

15日はおやすみや…

一日一冊行、15日はお休みしてしまいました。

さて14日の本です。

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

これは凄い話でした。直木賞受賞したのも頷けました。探偵ガリレオとモリアティの世紀の対決とも言えましょうが、ことはそう簡単に善悪に分かれていません。ラストは深く胸を打たれること間違いないです。泣きはしませんでしたが。これで泣ける人もいるでしょうな。

人を殺す、という行為について、その行為そのものを絶対悪としつつも、行為に至る動機については様々なモノがある、というところが突き詰められている、倒叙形でありながらフェアプレイの本格推理である(ハウダニットということですね)、しかも犯人側は非常に巧妙なからくりを用意している、しかし読者は確実に犯人に深く同調するように書かれている…

執筆テーマもテクニックも最高品質、それでいていわゆる「シリーズ物」ということでキャラもえもできるとなれば最強じゃないですか!
石神さんのかっこよさにも、湯川教授と草薙デカの苦悩にももえます。
いや、白夜行より読後感も良いしね。
白夜行」とは正反対の作品哲学…と言ってしまうとネタばれてしまう。あああ。

さて私は「ハウダニット」と書きましたが、じつはこれ……でもあるわけですよ。すごいですよね。