一日一冊行、15日はお休みしてしまいました。
さて14日の本です。
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/08/25
- メディア: 単行本
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これは凄い話でした。直木賞受賞したのも頷けました。探偵ガリレオとモリアティの世紀の対決とも言えましょうが、ことはそう簡単に善悪に分かれていません。ラストは深く胸を打たれること間違いないです。泣きはしませんでしたが。これで泣ける人もいるでしょうな。
人を殺す、という行為について、その行為そのものを絶対悪としつつも、行為に至る動機については様々なモノがある、というところが突き詰められている、倒叙形でありながらフェアプレイの本格推理である(ハウダニットということですね)、しかも犯人側は非常に巧妙なからくりを用意している、しかし読者は確実に犯人に深く同調するように書かれている…
執筆テーマもテクニックも最高品質、それでいていわゆる「シリーズ物」ということでキャラもえもできるとなれば最強じゃないですか!
石神さんのかっこよさにも、湯川教授と草薙デカの苦悩にももえます。
いや、白夜行より読後感も良いしね。
「白夜行」とは正反対の作品哲学…と言ってしまうとネタばれてしまう。あああ。
さて私は「ハウダニット」と書きましたが、じつはこれ……でもあるわけですよ。すごいですよね。