赤い数珠 (創元推理文庫 107-14 アルセーヌ・リュパン・シリーズ)
- 作者: モーリス・ルブラン,井上勇
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1974
- メディア: 文庫
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ええと。まずは「どこがアルセーヌ・リュパンシリーズなんですか?」という初歩的なミスから。おそらくシリーズ中の登場人物がどこかにご登場召されていて、それでシリーズ扱いなのでしょうが、私には皆目分かりません。というのもシリーズを初めて読んだのがすなわちこの「赤い数珠」であったわけで、本来ならば当然「怪盗紳士リュパン」から読み始めるべきだったのです。それは分かってる。今度そうする。
それと目される人物はルースラン氏。このひとがおそらくシリーズ中の脇役殿で、その方の活躍を描いているからしてこの作品が「リュパン」シリーズなのではないか、と愚考する。どうかな? こんな状態でレビューも何もないのですが。
肝心の作品の中身ですが、推理小説らしくもなく、これといったサスペンスがあるわけでもなく、あえて言えば悲恋物語か。推理小説からずいぶんな飛躍だが、推理小説というのは犯罪を扱う小説だし、犯罪にはしばしば悲恋がつきものと言うことなのかもしれない。
フランス人らしい惚れたはれた、貞節がどうだ女心がどうだ、と言う内容で、ちょうど先週の土曜日、オペラで「フィガロの結婚」を見てきた私には非常にタイムリーだった。「フィガロ」みたいな恋愛ドタバタでメロだ。それだ。