小説そのもの、というよりも、文体にとらわれて２０年近く蹌踉としているような気がする。
個人的には、絢爛豪華、正確無比、というのが好みであり目標であるのだが、たまにもうどうしようもないでたらめも読みたくなる。そういうことって、ありますよね？ え？ ない？
最近数日でついったーで大はやりの「○○コと××ゎ………ズッ友だょ………！」ってののバリエーションと、「原本」に今日はうつつを抜かしている。個人的にはメロスとセリヌンがズッ友なのよりも、モートクとホンショがズッ友のほうがいい。末に不幸のある友達付き合いっていいもんだ。軽佻浮薄！ ホンショからすればなにがズッ友だよ！ っていうところがいいんである。原本にはズッ友なんて書いていないので、取り上げて、冷やかしだした誰かさんがそれらしく付け加えたワードであるのかもしれない。それなのにそちらのほうがどうやら「それっぽく」、主導権を握ってしまった。
ご存知ない方のために、おそらく基本バリエーションである、「メロス」のツイートをここに引用しておく。
ﾒﾛｽゎ走った…… ｾﾘﾇﾝﾃｨｳｽがまってる…… でも……もぅつかれちゃった…でも…… あきらめるのょくなぃって…… ﾒﾛｽゎ……ぉもって……がんばった……でも……ﾈｲﾙ…われて……ｲﾀｲょ……ｺﾞﾒﾝ……まにあわなかった……でも……ﾒﾛｽとｾﾘﾇﾝゎ……ズッ友 だょ……！！ （引用もと：http://matome.naver.jp/odai/2133584975866791501 いちばんうえの方のやつ）
元ネタは小学生の小説というそうだが、そちらよりも上記のバリエーションのほうがおねえさんなんだとおもう。上のはせいぜい中学生のノリだ。
元の小学生のやつのほうが、同じ調子の長文を読めるので、いくらか分析が可能である。下記のアドレスを教えてもらった。
http://estar.jp/.pc/_novel_view?w=13428686
ひとつ法則を見つけた。
●ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉ、ゎ、など、文字入力の際に「小文字」化できるものはおしなべて小文字になってる。 ●三点リーダはかならず４つ使い ●一文の構成はそれほど支離滅裂じゃない。思いのほかちゃんとている。が、必要最低限のことしか書いていない上に、文と文とのつながりはしばしば支離滅裂、ストーリーの筋となると飛躍・矛盾・重複なんでもござれだ。 ●いがいとちゃんとした法則がある。だからまねもしやすいんだろう。
でも、……なんかすごぃ…………ェネルギーゎ、ァタシ、かんじた…………。書く、って…………こうゅぅ、ことなのかも、知れなぃ。
もっとも原本、と言われている小説も、ニコニコ百科によると、原本である、というのは実はデマではないか、という見方もあるそうで、また私は半ば夢を壊されたかたちになった。現実ってな、えてしてあじけねえなあ、おい。ついでピクシブ上で行われた暴動じみたお祭りなど、論外である。
http://dic.nicovideo.jp/a/vv%E3%82%BA%E3%83%83%E5%8F%8B%E5%AE%A3%E8%A8%80vv
私は、真相はいずれにせよ、小学生の少女が真剣に、せいいっぱい大人のふりして書いた文章そのものに、どうもみょうに惹かれる、というばかりらしい。こんなていたらくだからいつまでも蹌踉としているのかもしれない。
