日月星辰ブログ

Vive hodie.

左慈って

 魏書「方技伝」より。
 左慈って、房中術の人だったのね。おおーそれで「郎君自慢戦」なの、と考えるととたんに色っぽくなった。無双4の左元放氏は非常にあれだ、あれで房中術ははっきり言ってセクシーすぎる。

 文帝曰く、曹操がそう言った仙人の類を集めたのは、ひとえに悪い人と結びついて庶民を煽動しないようにするためらしい。そう言う合理的な考え方がふっと3世紀の書物から出てくるのを読んでいると、なんだかとてもほっこりとした気分になります。ああ、このころからこのひとたちは、がんばっていたんだなあ。いまの世にゲームとかになるなんて思っていなかったんだろうなあ。一生懸命生きていたんだなあ、と。当たり前の事なんですけど。
 陳寿は233年から297年に生きた人で、とっくに曹操曹丕も死んじゃった後に生まれてきた人だが、よくよく考えれば今の人が明治時代の事について調べて書くぐらいの年代の離れ具合です。無理じゃないし、結構リアルな話も残っているだろうし、昔の人は今の人よりも情報のノイズが少ないだろうからきっと良く昔の事を覚えたり語り継いだりしてるだろうし。そんな書物をひもとくのはやはりエキサイティングなのです。と言って、漢文はろくすっぽ読めないので訳なんですけど。しかしやっぱり、本人が書いた文となるともっとエキサイティングだろうなあ。ましてや孫子なんて標準の注が魏武註なんだよなあ。
 つくづく大学の時の卒論はこっちがらみにしておけば良かったと。そうすれば研究にかこつけてあれこれ調べられたのにと。