日月星辰ブログ

Vive hodie.

「オタク展」と書きながらそれについては何も言及しませんでした。

 昨日の日記の話ですが。
 東京都写真美術館で現在絶賛開催中の、「グローバルメディア2005 おたく:人格=空間=都市」展を、今週の日曜日に見に行きました。こちらで確認していただければ一発でわかるのですが、キービジュアルがなんと、昨年の夏コミの絵と一緒。ちなみにこの子こそが「新横浜ありな」ちゃんであるとの推測をいただきましたが、そうなんですか。確かに一度結んだ上に三つ編みにした髪なんかには共通点を感じます。漫画において、同じ髪型をしているというのはもう同じキャラであるということになるはずで、間違っていないと思いつつ、本当のところはどうなのか非常に気になる。
 やはり、特別な才能があればおたくであろうがなんであろうが、なんとなく容認できてしまうというところがあり、森川氏すげえというかんじですが、何がすごかったって、展示物はほとんど、ボール紙とアクリル板・発泡スチロールのみ、というのが一番感動しました。オタクとしては真鍮とか銅とか、そういうものをふんだんに使って、スチームボーイとか宮崎アニメとかみたいな雰囲気を醸してもよかったのではないかと思うのですが、そういうメルヘンチックな方向に持って行かずしてオタクの指向するメルヘンを的確にとらえているところがやはりすごいと思いました。惜しむらくは見に来ている人がほとんどリアルオタク氏または女史であって、いわゆるパンピーとかカタギさん(こういう言い方は非常に好まざるところなのですが)の日本人男女がいらっしゃらなかったことです。そういう人たちがどう思うのかが非常に気になります。「なにこれきもい」で終わるとは思いますが。どうでしょう。
 オタクの世界というのは、どっぷりつかってしまっていると、時折ふつうの価値観に麻痺してしまう瞬間があり、本当に危ないと思います。日曜美術館で森川氏も奇しくも口にしていた、「オタク=価値観」ではないか、という一言は至言だと思いますが勘弁してください。
 価値観、だといわれてしまうともう元に戻れないような気がする、というのは友人Mじんこ嬢の嘆息ですが、これも言い得て妙というか、至言です。勘弁してください。