日月星辰ブログ

Vive hodie.

やっと

 ちくま学芸文庫版・正史『三国志』(3)を買いました〜! でへへへへ〜(劉備風)
 (おせー)
 早速「張楽于張徐伝」と「二李臧文呂許典二ホウ閻伝」の随所に付箋を貼る貼る。陳寿先生トキメキをありがとう(禁制中に付き、例の便利な二音節封印中)。
 張遼伝は前の徳間版である程度知っていたが、臧覇伝を完全に読むのは初。いろいろ「ええー!」とびっくりな部分がおおく、ネットで調べられる知識の限界を思い知りました。
 小学生の感想文の覚書よろしく以下に「良かったところ」を記したいと思います。

 ●「太守はたいそう腹を立て、(臧覇の父)臧戎を逮捕して役所につれてこさせた。そのとき、護送の者が百余人いた。臧覇は十八歳であったが、食客数十人をひきつれ、ただちに費西山の山中において彼をむりやり奪い返した」
 …夏侯惇関羽にも通じるエピソードです。かっこいい。普通にかっこいい。

 ●「私は公(との・曹操)より生命保全のご恩を受けておりまして、命令にそむく勇気はございません。しかしながら王者・覇者となられる君主には道義を述べてもよいとか。どうか将軍には彼らのために弁明してやってください。」
 …臧覇のところに亡命してきた反逆者の首よこせ、と曹操に言われて言った台詞の一部です。「将軍」というのは、曹操の伝言を伝えに来た劉備の事です(ってことは、このエピソードは劉備曹操とわりかし仲の良かったころの話ということです、か)。この前「私がひとり立ちしていられる理由は…」というところが臧覇発言の肝・なのですが。あえてこっち。乱世の人間らしいというからしくないというか、主君に対してはちょっとドライで、全体的に見ると案外ウェットなところが。なんというか、外はカリカリ、中はしっとり、カントリーマーム。

 ●沛の武周が好き。
 …らしいです。「お宅訪問」するぐらいです。

 ●なにかと付き従いがち。
 武周に付き従っては孫権を討伐し、張遼に付き従っては孫権を討伐して途中大雨になって二人(+将兵さんたち)して船の上で取り残されたり。

 張遼伝と読み比べてみると分かりますが、無頼のイメージの合った彼は実は実直・冷静・沈着な男であったのでした。張遼は何かと突っ込みがちで仕切りと「勇敢なこと」を讃えられ、どちらかと言うと猪突猛進系だったりします。太祖(曹操)が戦に勝って、その戦勝祝いをした際にも、しっかり自分の子供らと諸将の縁故をあずけたり、そつない。しかも彼もまた黄巾の乱討伐に立ち上がった一人。実は三国演義時間の割と早くから大活躍の人だったようです。

 もうね、一文一文がね、トキメキの連続ですよ、おくさん! (私の)時代は確実に臧覇に向かっています。