2月は逃げ3月は去る、などというが、今年は7月がすごい速さで過ぎた。正直なところ、9日までの記憶とこないだ遊んだ記憶しか残っていない。仕事がほぼ通常通りに戻ったことで、どうも時間が消えたらしい。
仕事が充実していた方が、人生の時間を楽しめるという向きもいるのだろうが、わたしはまだその境地に達せていない。
気がつけば29日である。
自転車をそろそろ定期点検に出したいが、このところ行きか帰りかどちらかが雨と言うことが多くてなかなか行けてない。昨日はいい日和だったかもしれないが、俄雨の気配を察知して、急いで帰ってしまった。今日も帰りの雲行きが怪しい。ならば明日、と言いたいところだが、行きつけの自転車屋は木曜日と金曜日お休みである。今日なら行けそうという日が、何故かこの二日にかかることが多い。もういいや、来週来週。
自転車で通勤していると、車に注意が行くようになる。車道を走る時などもこっちは紙細工のようなもんなのに、なんとなく肩を並べているような気持ちになる。
今朝見かけた車は、セダンのトランクに部分に葉っぱが乗っかっていた。フロントに乗っていれば払ったりするだろうに、背後に注意が行かなかったのか。
人間もたまに、背後のコーディネートに失敗することがある。いいかなと思って合わせた服が、背中から見ると妙に地味だったり、逆におしゃれだと思って買い求めたTシャツを家で広げてみたら、背中にとんでもないプリントが入っていたり…ということはままある。後頭部の寝癖もそうだし、おしりや背中のお肉もまあ準じるだろう。
結構高級車っぽかったので、余計にお茶目感が高かった。対局に挑む羽生名人の後頭部の寝癖みたいだ。
さように自転車通勤はいろいろな発見もあり、愉快なのだが、雨が降りそうだったりするとつい怠けがちになってしまうぐらいには心理的なハードルが高い。梅雨時など格好の言い訳になる。今日も天気予報を見てみたら帰りに大雨とあったので従って自転車はやめにしておいたら、今度は帰り道、偶然にしてはレアな二人の女性に遭遇した。
おそらくは全くの他人である。服装は傾向は似ているがまちまちである。友達であるようなそぶりは見えない。実際乗り換え駅で左右に分かれていった。
小さめのリュック、ブランドの紙袋のサブバッグ。ポケモンのぬいぐるみキーホルダーまでそっくりで、後ろから見るとその奇跡に惚れ惚れとした。一人はデデンネ(仮)、もう一人はピチュー(仮)と言う感じで推しのポケモンは違うようだが、おそらくは同じシリーズの、同じキーチェーン。私は彼女らの背後で密かに快哉を叫んだ。リュックがアネッロみたいなありふれものではなく、ちょいとしたブランドもの(ケイトスペードとかそう言うの)であったところも、二人はよく似ていた。彼女らもまさか自分とよく似た人間がすぐ隣を歩いていただなんて、気付いてないに違いない。よくいるタイプ、と括るにはポケモンのキーチェーンが燦然と輝きすぎている。
いや、これからはちょっと注意して、20代女性におけるポケモンキーチェーン率を気をつけて見て行こうかな。別に奇跡でもないかもしれない。
早く晴れて欲しい。