前の日に二風谷までの大冒険を果たしたので、まあゆっくりするか…というマインドになっていた。そもそも、前日にどうも手袋どこかに落としたくさい。
ちょっとお気に入りだったのでしょんぼりである。
ニセコのポテトの方はきっちり持って帰っていた。朝ごはんを食べたいのでまあ、目的地でおやつにでも食べようと思っている。
冷めてしなしなのポテト、わたしは平気で食べられるんですわ。
流石にこの日は若干寝坊。7時に起きてご飯しに行く。
昨日の晩に、お腹が弾けるくらい食べたくせに、朝になったらちゃんとお腹が減っていた。
ホテルの推薦のがたたん汁。暴食の翌日としては最適なのではなかろうか。
実はここは二泊目で、前日は出発が早すぎたために朝ごはんたべられなかったから、つい張り切ってしまう。
たべすぎたんじゃなかったのか……。
真ん中ががたたん汁、他にも油そば、ラタトゥイユ、ベーコンにほうれん草…
美味しかったです。
若干ノープラン気味ではあるものの、まあふつうに身支度などをしていい塩梅の時間で出、新さっぽろからバス。ノープランの弊害が発生してバスを20分ほど待ったりもしたが、まあもう今日は点と線はやめたからさ。
道立博物館実は初めてでして。
土地が広いのもあるけど建物がでかい! スマホだと写真に収めるのも限界がある。
今回はARを集める旅だ、ということを忘れないで…。
アシリパちゃんいた。杉元はこの日はいなかった。
よしよし……。
大きな象だな!
マンモスの化石とツーショットとかやる。
凛々しい。
この古代人が何となくウイルクさんに似てる気がする。ヒゲでイケメンだからか。
大昔、この辺りにはでかい海獣が住んでいたのだけど、食べると美味しいので乱獲にあい、滅んだということだ。美味しいなら食べてみたかった、という感想が出ちゃうところが罪深い。
「オットセイ」という言葉はもともと、オットセイの陰茎を表す言葉だったそうだ。アイヌと倭人の交易品として、高価で取引されたようである。もともとチンポを表す言葉がそのまま名前になるなんて、オットセイ的には不本意だろう。
まあちんぽは生命の根本であるからして、それもよし、という見方もあるか。
男根すなわち命の根本である。
精力剤として珍重されたとのこと。同物同治。
ワシの尾羽は白石も小樽で売りに出ていましたね。それを買ったお金で「ちょっと高い」女郎屋に行ったのである。
こういう物を丁寧に取って置いてる人といつのはほんと奇特だと思う。写真コレクション。集めた人の手の温かみが感じられる。
屯田兵の制服。当時は手で仕立ててるので、どこで見ても何かしら味わいがあり、見飽きない。
アイヌについての展示も大変充実していた。アイヌが辿ったある家族の歴史を、現代の男の子が4世代にわたって遡るパネル展示、すごく実感が湧いた。
わたし個人は日頃自分のルーツを何代も遡って確認するような機会はない。せいぜい祖父母くらいまでで、さらに前はどうだったのか、なんてなかなか考えないものだ。まあ遡ってもかなりありふれてて、つまらないからなのだが。
だから何か特別なルーツがある人のことは密かに羨ましく思っていたが、逆に特別なルーツであるからこそ苦労をした人もいたであろう、と思う。どんなルーツだろうが自然に受け入れられるような世の中がいいね……
とある宴会のお膳、というのがあったのですかさずチェック。こういう、日常のなんてことない事物ほど貴重だしいろんな参考になる。
監獄ご飯が漬物と麦飯だけ、というのとか、そう。そういうのを知りたいの。
ニシン漬けは今回の旅で念願の「冬季版」を食べられた。夏季に無理やり飲み屋で出すのとはわけが違う、本場のニシン漬けは、とにかくキャベツが甘くって、ニシンが大きくってよかった。
三平汁のアイディアはオハウからきたんだってどこかで読んだ気がするけど、どこだったか。
企画展示が「北海道の監獄」とかそういう感じで、囚人道路についてだとかの展示も見られた。網走にはまた行くつもりだったけど、あちらはまた見応えがすごいし情報過多なので、何かと見逃しがち。簡単にワンコーナーでまとめてもらえるのありがたい。
あとは、これ。大正時代のある日の列車の客車の様子。なかなか金持ちそうな旦那も居合わせているけど、農家の人とか馬喰とか漁師とか、結構雑多。列車は全部等級で分かれていたと思い込んでいたが、そうでも無いのかな。
特に日常使いのローカル線なら、等級よりも客車を何両にするかそのものの方が結構問題になりそうな気がする。
今でも、「グリーン車」と「指定席」「自由席」は言ってみれば等級が別れてるよね。ものは言い方である。三等客車と自由席なら、まあ後者の方が民主的っぽい。
各マネキンの服装とかすごくいいと思って、ガンガン写真にとる。ちゃんと年齢とか職業とか、電車に乗ってるシチュエーションとか、設定がついてるんだぜ。
忘れちゃいけないやつ。ゲロリ。
下駄でスケートできるとか、当時の日本人の体幹力はんぱないな。
あとは「北海道の自然」コーナーとか。コロリと樹木から落ちたどんぐりが、どんな動物の餌になっているのか、をピタゴラスイッチ的な装置で教えてくれる。
私は常に時間に追われる旅人なので、全部は試さなかったけど、なんども試して自分の転がしたどんぐりがどの動物に食べられるのかを観察することができる。
ちなみに私の転がしたのは、りすに食べられてた。熊さんにあげたかったんだけどな。
そしてこの熊さんのぬいぐるみ。しまったここでアシリパさんだせばよかったぜ。
と、北海道立博物館、正直それほど期待してなかったのだけれども、メッッチャクチャ楽しかったです! おかげで開拓の村にあまり時間が割けなかったのが心残り。
まあ一度行ったからいいか、というのがね これが間違いなのよね。
14時台のバスで、開拓の村へ。
もちろん入り口にはお二人さんのパネルもあったし、何よりここでは土方さんのARがもらえるのだ! 行かずには済まされない。
クリスマスリースと土方さん。
小樽新聞社にご来社の土方さん。
とか撮ったりした。
実は、初めARのコーナーを見つけられず、さっさと入場してしまってから、「あれ…ないし」となって戻ったのだが、モギリのお姉さんは親切に教えてくれたし、一度外に出てもよかったので、安心である。ARおよびパネルはチケットをもぎる前のところにあるのだ。つまりお金払わなくてもARだけはゲットできるのである。親切というかなんというか。もう少し商魂たくましくしてもいいんですよ。
モギリの前の待合室みたいなところには、サイン色紙も展示してあるし単行本も大事に飾ってあった。これを見逃すなんて! まあ帰りでもいいでしょ、とはならない! 土方さんと! 開拓の村を回りたいの!
聖地に関してもよく聞かれるのか、すでにパネル化して貼り出してあった。これで見逃すこともなく安心だね★
もう、「尾形のいた床屋さん」とか「土方さんのアジト」とか「兵舎」とかそういうのは急ぎ割愛し、今回は前回行かれなかった建物を中心に回る。
とその前に。前も行ったけど、妄想系フジョシとして外せない案件が…。
「旅館」
細かく聞くのは野暮ってもんよ。
どういうシステムでお泊まりするのかなどは、多分いまとあまり変わりない。その後一生懸命サイトとかで調べた限りの結論ではあるが。
つい感慨にふけってしまう。
しかし屋外展示、とにかく寒い! あと展示建物に上がり込む時にスノーブーツを脱ぐのが地味に面倒臭い。
野田先生も「杉元たちもお金がある時はこういうところで休んでいたのでしょう」と明言されていた、駅逓。場所的にも初期には利用していたのではないか、と思われる。ちょうど、小樽から札幌に向かおうとする途中ぐらいにある感じかな。
馬から落ちて迷子になっちゃった白石が、泣きながら一人で使ってたかもしれないし、そんな白石を探す三人が、ここで居合わせた人に聞き込みをしたりしたかもしれない。
妄想は膨らむ。
お茶ぐらいは出してくれるんだね。いいとこだな、駅逓。
今回のメインイベントの一つは養蚕小屋である。
前回は時間がなくなって、見られなかったのだ。
農村関連を諦めて、ニシン小屋の方に行ったのである。
本当は農村エリアにもう一つ最重要な建物があるんだけど、それに関しては後述する。それも前は回れなかった。
写真が暗くって申し訳ない。もう日が暮れかかっていた。またも緯度の高さに翻弄される。
関谷さんの回してたあれ、以外と小さいのね。
マネキンが一心に作業をしている雰囲気。もうじわじわと日が暮れかかっているので、何と無く寂しげである。
前回行けなかった聖地というのはここのことである。日高でエディー・ダンの経営する牧場に出没するヒグマと戦う話で、キロランケと白石が逃げ込んだ家、のモデル。
中はちょっと裕福な農家の、宴会の様子が見られるようになっている。
ちょっと写真はボケボケだけども、例のアレも戸口にちゃんとありますよ。
裏口を塞ぐためにキロランケが持ち出した機械。唐箕だと思われる。
裕福な農家のお祭りのひと時、という展示だったので、お膳がそうとう豪華。一人一本お銚子ついてるじゃん! ちまきみたいなものと、お煮しめ、漬物なんかが見える。あとお赤飯。
ちなみに奥の座敷にはお神楽がきていて、なぜか顔ハメして遊べるようになっているのだ。シュール。
農村エリアにはこんな素敵な建物もある。
ゴールデンカムイ本編ではもう心は樺太、これからは樺太の時代、というような感じの雰囲気だが、まだ土方歳三一行は北海道に居残っているので、この先牧場とか出てくるかもしれないじゃん 牛山さんが牛乳飲んで「うまい」っていうとか。そういう展開がさ。
だからぬかりなく押さえておかないとダメなんだ!
白石がぎくっとしそうなところで締める。
駆け足すぎて後ろ髪が引っこ抜かれそうなほどだったが、16時台のバスで市街に戻った。
同人誌で写真館を書いたので、写真館でもバッシャバッシャ写真をとりました。
広瀬写真館。虹同人誌ではアメリカ人が出てくるのに写真屋の名前を「平井」にしてしまい「娘婿だよきっと」と開き直ったりした。
背景込みでの撮影(イメージ)。明かり取りの窓の仕組みが面白い。
実はこの日はさらに冒険が待っていたわけだが、その話は6日の記事で書く。