日月星辰ブログ

Vive hodie.

年中行事に乾杯したい

 年中行事にはなんとなく参加したい。

 若い人は馬鹿にして手を抜くんじゃないの? というのは、個人的には90年台で終わっている。オワコンである。これからはこういうのには積極的に参加してあわよくば飲みたい、くらいの意気込みで参加すべし。何しろ年中行事は何かにつけて酒を飲む。

 シリーズ小説や漫画で季節感を出すのに、年中行事を使うのは定石である。特にお正月の光景、というのはネタになりやすい。かつて隆盛を極めた学年誌の漫画なんかだと1月発売号では必ずキャラクターが紋付きや振り袖を着て「新年、あけましておめでとうございます」というふうにご挨拶をしていて、後日その絵がいろいろ便利に使われる。年賀状のライセンス商品とか。

 特にお正月は、いろいろな「アイコン」がある上に、他の年中行事に比べてもまだまだ、大切にされているように感じる。どの年中行事も一年にその季節だけ、のはずで、何も正月だけが特別なわけじゃないのだけど。これは伝統のなせる技なのか。区切りの問題なのか。はたまた、お正月合併号とか、年末進行の問題なのか。

 

 ここ最近ではしかし、これに更に「冬コミ」が加わるようになった。ただでさえクソ忙しい時期に仕事とはちょっと趣の違う作業が入る。今年は、この冬コミにも参加してきた。

 唐突だが、もう隠蔽しているのも面倒くさいので今年からは改めて腐女子カミングアウトをしておく。日記の古い記事を確認すればすぐにわかるし、いまさら隠しても言葉の端々に現れるから無意味であろう、おまけに最近は世も末なことに腐女子は「ステータス」らしいじゃないですか。おほほ ちょっとあてくしにはよくわからなくってよ。まあ、隠そうが暴露しようが、どうでもいいやと思っている人にはどうでもいいことだし、嫌悪を感じる人にとっては相変わらず嫌悪感があるんだろうから、だったら黙っているよりそうですよと断っておいたほうがお互いのためだ。

 何の話をしていたんでしたっけ。ああ、冬コミ。去年の話なんですけど、日程がみごとに29〜31日、だったのでした。帰りの電車の隣の席のカップルが「この辺まで来ると、コミケの人いないね」「そうだね」などと話していた。別にその眼差しや口調にも侮蔑も嫌悪感も無く、それほど、「年末の薄い本買い出しの客」は一般化しているということだろう。まさか隣にステルス性コミケの人が座っていようとは…思わなかっただろうな…。

 その後、ニュースで見た「一般参賀」の皇居前で、黒いダウンジャケットの群れが早足でなんかあの、テラスみたいなのの前に急ぐ姿を見て、なんかアレ、コミケに似てるなと思った。崇拝? 特別感? 希少価値? なにかわからないけど、黒いダウンジャケットの人を走らせる共通のものが、皇居一般参賀天皇陛下と、あの時期の東京ビッグサイトが、醸し出しているのかもしれない。

 それは死せる孔明をも走らせるのかもしれない。

 

今週のお題「年末年始の風景」