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日月星辰ブログ

Vive hodie.

テレビで田舎のお年寄りのお家が紹介されると必ず映るアレ

NHKは特にそのような傾向が強い気がするし、民報でも大いにその気があると思うのですけど、東北とか、九州とか、四国とか、…まあそのあたりの田舎の、代々瀬戸内海の漁に励んでいたり、お蕎麦を作っていたりするようなお家が取材されると、必ず、絶対映るもの、ありますよね。

大体、ご家族紹介はなぜかお夕飯時ですよね。

そこに、大皿でぼんぼんとおばあちゃんの手料理めいた、あの、ちょっと垢抜けないけどなんかとてもゆかしい、なんともおいしそうなズラリごちそうが、だいたい映りますよね。映りませんかね? ああいうのを見ると、ああ、ごちそうだ、と思ってしまう。

父方の実家が東北のちょいと鳴らしたタバコ農家だったらしく、おばあちゃんちに行くとかならず、ずらりごちそう、があった。

鯉こく。菊の花のおしたし。金目鯛の煮付け。白菜のつけもの。胚芽のところが黒くなった、だだちゃ豆の煮物。ずんだもち。ぜんぶ、大きなお皿にどっさりだ。鯉こくはまるまる太ったのをぶつん、とちょうどおなかのところで切った分厚い切り身で、だいたいおいしい卵が入っている。おばあちゃんの得意料理だ。菊の花のおしたしはほろ苦くて、黄色くて綺麗で、なにしろお花を食べるという珍しさったらなかった。未だにごくはっきり、細部まで、ありありと思い出せる。

おばあちゃんもおじいちゃんもすでにもう亡くなって、あの料理は遠いどっか彼方に行ってしまったが、いまもまだ、地球の何処かで、おばあちゃんは手塩にかけてあのごちそうを作り続けてい、私達の帰りを待っているような気がする。