日月星辰ブログ

Vive hodie.

なんだか生存報告。

8月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3207ページ
ナイス数:41ナイス

ぼくと酒田 (みちのく豆本)ぼくと酒田 (みちのく豆本)
写真家・土門拳の記念館でゲットした一冊。他書からの抜粋が主だけど、豆本でかわいい。中の写真は大きな版で見たいけど。
読了日:08月31日 著者:土門 拳
虫眼とアニ眼 (新潮文庫)虫眼とアニ眼 (新潮文庫)
示唆には富むけど、子供礼賛と「今の人」っていう言葉は、なんか軽々しい感じがしてやだ。
読了日:08月31日 著者:養老 孟司,宮崎 駿
砂の女 (新潮文庫)砂の女 (新潮文庫)
恐ろしい! これは荒木飛呂彦せんせいいうところの、「田舎に行ったら襲われた」ホラーでもありますね。人しれず異様な生活を営む村の人々と、彼らに拘束される男。砂の描写や、女の薄気味悪い根暗さが恐怖を掻き立てます。でも、これって他ならぬ我々の日常の、カリカチュアでもあるんじゃなかろうか?
読了日:08月30日 著者:安部 公房
抱朴子 (岩波文庫)抱朴子 (岩波文庫)
出たー古代中国のオカルト本! まあかつてはオカルトじゃなかったのかもしれない。なんとなく、儒者へのルサンチマンを感じるし、魏武帝だの文帝だのとなじみ深い皇帝が出てくるところが興味深い。噂の房中術の章は読みくだされてないっぽい。かなり読むのに骨は折れたが、たまにはこういうのも。
読了日:08月28日 著者:葛 洪,石島 快隆
硝子戸の中 (新潮文庫)硝子戸の中 (新潮文庫)
旅のお伴に持って行った一冊。質素で飾らない日常が淡々と綴られていて、落ち着く。
読了日:08月21日 著者:夏目 漱石
モルグ街の殺人事件 (新潮文庫)モルグ街の殺人事件 (新潮文庫)
モルグ街も、盗まれた手紙も、デュパンさんが鮮やかすぎて大好き。ネタがわかってても何度も読んでしまう。モノを考えるのに迷ったら、時々開いてみたりします。
読了日:08月19日 著者:エドガー・アラン・ポー
痴人の愛 (新潮文庫)痴人の愛 (新潮文庫)
15歳の女の子を拾ってきて、自分好みの女に育て上げようと思ったら育ちすぎちゃってあべこべに自分が奴隷のようになってしまう… すさまじいプロット! 主人公の河合さんの浅はかさなんか、本当によく分かります。ばかだね! タイトルも「痴人の愛」だし、谷崎は初めからバカップルを描こうとしていたんだと思うけど、「いつ何時、俺らお前らもそうなるかは分からぬ」というひやっとするこころもちは良く解る。女性視点で見てみると、ナオミの気持ちも分からなくもない。しかし、公衆○○っていう表現はこのころからあったのか。
読了日:08月07日 著者:谷崎 潤一郎
博士の愛した数式 (新潮文庫)博士の愛した数式 (新潮文庫)
芥川龍之介いわく、小説家を志すものは、数学を学ぶべきである、とか。 リアリティとストーリー、描写の3拍子ががっちりスクラム組んでるような、隙ひとつない作品。読者の心の揺さぶり方もにくい。江夏とオイラーフェルマーの最終定理なんて! ラストに飾られた江夏の名前とか、背番号とかも心憎すぎる。 記憶の更新が出来ない博士みたいに、一度「発見」されたら万古普遍にして孤高となる数式の切ないまでの純粋さと美しさは、そのまま博士の姿に重なる。ラストシーンのしみじみとした詩情には救われるなあ。
読了日:08月05日 著者:小川 洋子
ピュタゴラスの旅 (集英社文庫)ピュタゴラスの旅 (集英社文庫)
やはり酒見先生大好きだー! ユニークなストーリー、生き生きとした人物描写、ちょっとユーモラスな主題の扱い方。酒見先生の描く仙人や思想家が好きです。「エピクテトス」は萌えたし、「虐待者たち」は面白かったし、「籤引き」では思わず頷いてしまった。
読了日:08月03日 著者:酒見 賢一
煙の樹 (エクス・リブリス)煙の樹 (エクス・リブリス)
兵士のヒューストン兄弟、サンズ大佐とスキップ、看護婦のキャシー、それにベトナム人のハオとチュン。それぞれの立場からベトナム戦争の現場が描かれ、運命の渦みたいな展開に発展して行く小説。キャシーが飾るラストシーンはすごい。 でもなー、ちょっともやっとした違和感も感じる。東洋人として。
読了日:08月03日 著者:デニス ジョンソン

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