日月星辰ブログ

Vive hodie.

まあ10月も1日ですので

9月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:2017ページ

アントニオ・カルロス・ジョビン―ボサノヴァを創った男アントニオ・カルロス・ジョビン―ボサノヴァを創った男
アントニオ・カルロス・ジョビンの生涯を、作家で実妹のエレーナ・ジョビンが描いた人物伝。死から死へ閉じていく構成が、トム・ジョビンという人物の透明感をいっそうに増す。……で、山下氏の解説を読んでみるとこちらには「不良のジョビン」が。家族から見た像とのギャップにちょっとにやりとさせられたり。芸術家らしい生き方が魅力的でした。
読了日:09月30日 著者:エレーナ ジョビン
中世日本の予言書―“未来記”を読む (岩波新書)中世日本の予言書―“未来記”を読む (岩波新書)
中世日本にもてはやされた二つの未来記――つまりは予言書、「野馬台詩」と聖徳太子未来記について。中世の各時期に2テキストがどのように読まれたのか、註釈されたかを中心に、5章では近世/近代の読みとの比較もされる。混迷の時期に出現する予言書を、下世話な興味やオカルティスムとしてではなく、あくまで学術的に読み解く著作。予言書論としても面白いが、各時代の歴史の見方「史観論」としてもいろいろな示唆を与えてくれる。
読了日:09月26日 著者:小峯 和明
説話の声―中世世界の語り・うた・笑い (叢書 物語の冒険)説話の声―中世世界の語り・うた・笑い (叢書 物語の冒険)
「声」をテーマにした日本中世の研究書。文学的視点からの切り口だが、信仰/民俗、いろんな角度からの視点がある。「声」の持つ呪力や、歌と説話の壁のないつらなり、聞くことについての考察など。昔の日本語はどんなふうに響いていたのか、著者に導かれてそんな妄想に遊んでしまう本。
読了日:09月25日 著者:小峯 和明
蒼天航路 三國志外伝 曹操をめぐる五つのミステリー蒼天航路 三國志外伝 曹操をめぐる五つのミステリー
ううーん、良い意味でも悪い意味でもジュブナイル。登場人物の言葉遣いがムダに時代劇なのに、地の文はムダに今っぽい。もうそれでだめな人はだめかもしらん。さらに言えば(以下略
読了日:09月24日 著者:藤 水名子
漢字百話 (中公新書 (500))漢字百話 (中公新書 (500))
漢字を巡る、さまざまなエッセイをまとめた本。じっくり順々に読んでいくと、近年の政府主導の漢字の標準化政策がいかに愚策であるか、が碩学の視点から喝破されるようになっている! 一番言いたいことは第10章に凝縮されてるともいえる。象形文字ながら公式文書にも使える珍しい表意文字・漢字をこれからはもっと大切にしたい。
読了日:09月13日 著者:白川 静
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
数学に興味のある人もない人も、絶対楽しめる一冊。何人もの天才が長い間挑戦し続けた「悪魔にも証明が出来ない」なぞを解いた、数学者たちの物語。数学の奥深さと、それに挑戦する人々の姿に、数学が大の苦手だった私もワクワクしました。
読了日:09月06日 著者:サイモン シン

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