日月星辰ブログ

Vive hodie.

2話めにして早くもアニメという表現の限界

うーん…。
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うーん…。キーエピソードの一つ、「曹操の初恋」とも言うべき水晶のエピソードでしたが。

なんていうのかね、蒼天航路の原作の持つ深みが全く表現されていなくて、正直少しがっかりです。
でも、逆に言うと、このアニメを見てから原作を読むと、原作のすごさが再認識できました。
このアニメで興味を持った人が原作を読めば、きっと原作の凄みは解ってもらえるはず、と思います。

まず。

蒼天の曹操の一番の魅力は、何を考えているのか解らない天才肌な所だと思っています。
水晶を口説いたときも、別段被差別者(であったであろう)水晶に同情をしたとか、そんなかんじはみじんもなくて、単に「かわいい!」「つまにしたい!」っていうかんじで、すごく脳天気な感じが、殿らしいなあと思うのですが、今回のアニメではそのあたりが全然表現されていません。まあ、明るいんだけど、突き抜けた脳天気さが出ていない。こういう時の原作の殿は本当に突き抜けてて、快晴の空みたいなんですが、アニメの曹操様は良くも悪くも「ただの曹操」です。世間が持っている曹操のイメージからあまり逸脱していない気がします。それが作画の所為なのか、声の所為なのか、アニメーターがつけた演技の所為なのかわかりませんが、とにかく、あの曹操様の残酷な脳天気さが、ない!
あとねー。水晶が嫁にいっちゃった後、茶屋で怒りまくる曹操様のシーン。これも物足りない。あの盗賊殺しの時にあんなに見栄切ってたのに、今回こんだけ? みたいな。もっと猛獣のように怒りまくってこそ殿。殿は喜怒哀楽が激しすぎてこそ殿。
まあ、張譲館でのちぎってはなげ、ちぎってはなげがあんまりうごいていないのはもう今更なんだけど、その前の水晶の台詞から「残酷な方」ってのが省かれていたのは残念だったな。喜怒哀楽を越えたところにある感情の爆発が曹操の魅力なのに。あそこですごく明るく、にこやかにアモーレ! って言い切るから殿なのに。あれじゃあ普通の「貴族と召使い」の身分違いの恋物語じゃん。つまんないじゃん! まあ解りやすいけどね。いいけどね。

蒼天少女のコーナーでは地道かつ真面目に告知が行われていて、ちょっとほろりとした。あの子達も前の番組(※レコチョク)の女の子とくらべて地味で清潔系なお二人さんだからよけい…。

来週は北部尉ですね! このすすみ具合だと各キャラクターを描ききる前にアニメおわっちゃうんじゃないかって心配になるね! アモーレでこれだから、もう、なんていうかこの後出てくるすてきなあのキャラやこのキャラのこんなシーンやあんなシーンがちゃんとやられるかどうか、すごく心配になってきます。…曹操様の見せ場なんだぜ、アモーレ。

アニメ見た人はすべからく原作に行かないとソンするよ!