日月星辰ブログ

Vive hodie.

レッドクリフ 2回目

2回見たらなんだか良い映画のような気がして来たんだ…


1回目にした誤解をまず釈明。

戦略部分。
曹洪張遼は船の最後尾に」ということで、間抜けな騎馬隊を率いていったのは夏侯なにがし将軍でした。よ・よかったー! 顔の感じは好みだったけどさ、あんなんじゃ浮かばれないよね、私が。
張遼じゃなくて、私がうかばれんのよ!(おこがましげ)
張遼曹洪を大事に奥地に隠しておく曹操様はあはあ。
てか、じょん・うー監督ありがとう。

夏侯なにがし将軍と一緒に行って、ころされちゃったひとはいったいだれだったんだろう。

キャスト部分。
いつも曹操様の隣にいて、髪の毛がロマンスグレーなおっちゃんが、程仲徳だと思います。
でもって、張遼曹洪は割と普通に良い感じの面構えのような気がしました(まじ一瞬しか映りませんが)。ぜひ、ぜひとも、パート2ではかつやくしてくれるコトを期待します。

描写部分。
「私は彼の地へ行き、詩を読む」(うろおぼえ)みたいなこと言って、描かれ方がものっそ悪役で、憎まれまくっている曹操兵団を見ながら、なぜか蒼天航路の「百年も経てば、名さえきれいさっぱり消えてなくなろう」という台詞を思いだして涙が出てきました。
本当に曹操様がそう思っていたかは取り敢えず置いておいて。詩を書き殴り、戦をしまくり、丞相まで上り詰めた彼が歴史に名を残す気がなかったわけないし、あの台詞はちょっと、ロマンチックに過ぎる気もするけど、…であればこそ、悪名をものともせず、自分の好き勝手に生き抜いた曹操という人がなんだかものすごく愛おしく思えてくるのです。これが1800年効果というやつかも知れません。
あなたは、あなたさまは、100億円掛けて倒されるべき悪役として描かれましたよ。こんなふうに。千八百年後の世で、こんなふうにすばらしき悪役ですよ。
もはやすでに曹操なんて歴史上の人物じゃなくて、フィクショナルなキャラクターとなってしまった。でもその個性はなぜか、時代を経るごとにどんどん、複雑且つ魅力的になっていく。アーサー王みたいに。日本武尊みたいに。
でもしみじみ、中国でペイするには、曹操主人公で映画は撮れないだろうなあ…と思いました。いや、もうそんな時代じゃないのかしら。中国人=曹操きらい、みたいなのも偏見なのかしら。どうなのかしら。

関羽張飛の描写の押さえぶりに、むしろ曹操周瑜諸葛亮映画なんじゃないかと思った。思ってなんか、ほっとした。だったらもう、張遼とか曹洪とかも、あの曹操様を命がけで逃がす側近その1・その2で良いよとおもった。燃えさかる火の船から、二人が曹操様を逃がしてあげるシーンとかあったらそれだけでもう私は満足します。