何かを言いたくなるまでには、読解できてもいないし、そもそも消化仕切れているとも思えないのですが、
- 作者: 佐藤亜紀
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本
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プロットプロット、の呪いにかかっている人も、文体文体、の呪いにかかっている人も、患部で止まって溶けます。たまに比喩とか、説明とかがああ、美術史の人は視点が違うなあ、と言う感じで、やっぱり目から鱗というか、患部に止まってすぐ溶ける。
プロットプロット、とか文体文体とかっていううめき声自体が、痔疾っぽいよ。ともあれ近年のブームにかきーんとぶち当たったのはこれ。
日本の中間管理職が信長秀吉家康小説を読んで歴史を学び…(中略)…むしろ出版される伝記の多くがその程度のおやじ本なのだとお考えください。
ビジネスの世界に入り浸っているとともすれば忘れてしまいそうなこんなシニカル。「カーネギー 以下略」なんかが大ベストセラーで売られていたり、という世界とはまた、別層にあるこんな世界。
この本の前に読んでいたのが「レバレッジ・リーディング」だったのもかきーん、ときた。
本の読み方をテーマに片っ端に手をつけていましたが、振れ幅の極端さにおいてはこれ以上ないって程にベストなチョイスだなあ、と自画自賛しておこう。