日月星辰ブログ

Vive hodie.

腐女子らしいヒューマノイド×生身の人間

開発されたロボット×開発した研究者とかもえますね。
以下つまらない短文。ロボット用語わかんないよーつまんないよーごめんねー。
で途中まで書いてみてそれってもしかして樹なつみの「OZ」っていうんじゃね? というがっくりに。あれでも、ハカセとロボットは出来てない…よね?(うろおぼえ) ネイトと24は良いカップリングだと思う。
良いヒューマノイド×生身の人間(しかもロボットが中性的!)を楽しむ場合は、「OZ」おすすめですよはあはあ。
参考図書:

OZ 完全収録版1

OZ 完全収録版1

☆ ☆
やはり警備には男性ロボットだろう、などと言い出したのはうちの会社のどこのどいつなのだろう。

最近流行のオプションはすべて内包した最新鋭機種。だがもっぱら発注数も多い女性型とちがい、このロボットは男である。
予算削減か、手抜き開発か知らないが、こいつのOSのベースは女子用である。電子頭脳開発陣が女子用の思考ソフトを、ちょっと書き換えて作ったおざなりな奴だ。
それでもちゃんとある程度の自由意志を持ち、そこそこの状況判断を下せるはずである。
こいつの手抜きっぷりときたら。…OS以外にとどまらない。男性形なのに顔の基本は女の子なのである。少女用のガワをちょっと改造した美少年である。髪の毛を短く切って、眉を少しきりりとさせただけ。これで男だと言い張って売り出そうというのは詐欺に近いが、まあテスト機だし。暗闇で見たらただの女の子であるが、背丈は成人男性並みに設定されており、168㎝という微妙な高さだ。
この私より低いというわけだ。
また。背丈以外はなんとも頼りないやせ形で、総合するとただの優男である。同じプロジェクトチームの某女性開発者は「警備ロボットにもある程度の親しみやすさが必要」などとのたまっていたが、ようするにそいつの好みじゃなかろうか。おかげで中途半端な、男とも女ともつかない変なロボットになってしまった。

ちなみにこいつでバージョン3.0。製品化に向けたテスト3号機。

機動スイッチを入れ、スイッチ部分の蓋を閉める。バージョン3.0の瞼が、ゆっくりと持ち上がる。
「……」
バージョン3.0はこちらを向いて、眉を少し顰める。初見の人間に警戒している表情だ。
「あなたの所属部署・氏名を」
そうか警備ロボットだったっけ。私は音声で彼の求めた情報を開示し、眼鏡を外して彼の目を見る。虹彩スキャンで個人認証をするように作ってあるはずだ。
「……承認しました、大変失礼いたしました、博士」
「いやいや。……今日からテストに入るけど、どう?」
「…どう?って…。なんだか中途半端な気持ちがします」
ヒューマノイドは自分の胸に手を当てて、当惑したような顔をした。
「……あー」
ごめんね。とてもじゃないけど君に面と向かってまだ君は試作号だから、とはいえません。私人間だし。
「私のお仕事は?」
「深夜に会社を見回って貰う役。誰かにあったら、さっきみたいに認証して。承認できなかったら保護して建物の外に出す仕事」
「ああ…」
仕事を与えられて安心するような表情をする。今のところ人格に齟齬は出ていないようだ。
「立てる? 平衡感覚がおかしかったら、言って」
おっかなびっくり、起きあがると、細い足を作業台からおろす。そうしてみている分には、外科手術を終えたばかりの患者のようにも見える。
ぺた、ぺた、と素足で二、三歩歩くとちょっとよろりとする。咄嗟に肩を支えてやる。
「す…済みません」
「少し歩き慣れておいたほうがいいだろうね」
ロボットはなぜか俯いて顔を真っ赤にした。この反応は女の子だろうに! 
「あの…」
さらに困惑した表情をして、こちらを見上げたロボットは、
「これから着替えますので…あのう、…外にいらっしゃっていただけませんか」
もじもじと恥じらいながら言った。
☆ ☆