ガルシア・マルケス「物語の作り方」

物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室

フィクションのお約束ごととは？　とか、フィクションの歩み方には無数の選択肢が、とかとにかく含蓄に富んだ内容ばっかり。
作者は読者とチェスをやるようなもの。はじめにルールを決めて、それに沿って駒を動かしてゆく。それがフィクションのリアリティ、という下りには思わず、うんうん、と思いました。このルールを途中で勝手に改変しようとすると、とたんにうさんくさくなるのですな。
ずっこけどころもありました。ガボ（ガルシア・マルケスの愛称）のどっきり発言、「日本じゃ人糞を肥料にしているんだ。ビニール製の袋を各家庭に配布し、次の日にその袋を回収するようになっている。契約でそうしているんだ。」（原文ママ）えええー！　少なくともそれ、いつの話！　ガボったらどこでそんな話を…。